看護の日、そしてモレーン設立記念日。

 今日、5月12日は「看護の日」。フロレンス・ナイチンゲールの誕生日にちなんで、1990年に厚労省(当時)により制定されました。海外では国際看護師協会(International Council of Nurses, ICN)により1974年に国際ナース・デーとして制定されています。

 また、同時にこの日は当社モレーンの設立記念日でもあります。

 良い日を会社設立に選ばれましたねとよく言っていただくのですが、実は会社登記をこの記念すべき日に合わせたのではなく、暗中模索で会社登記を進め、何度か法務局から書類不備で突き返されながら、ようやく受理されたのがたまたまこの日(1993年)だったと言うのが真相です(笑)。

 この設立記念日にあたり、フロレンス・ナイチンゲールの「看護覚え書・改定第7版(現代社)」をあらためて読んでみました。原著は1860年に書かれた物であり、馬車や召使い部屋の衛生管理等、現代にはマッチしない記述もありますが(笑)、ナイチンゲールの強調する換気や清掃、環境衛生管理が患者の健康状態に大きく影響を及ぼすという考え方は最新の感染予防でも最重要とされていることの一つです。また、陽光の重要性も強調していますが、この中で彼女が述べている「経験的に感じている太陽光線の浄化作用」は最新の紫外線照射による環境表面消毒にダイレクトに通づるものだなと今さらながら合点し、感心してしまいました。
 
 但し、本書はいわゆる看護技術のマニュアル本ではなく、もっとプリンシプルな(原理、原則的な)考え方を伝えるもの。ナイチンゲールは「看護師とは何か」のチャプターの中で、「看護師のまさに基本は、患者が何を感じているかを、患者に辛い思いをさせて言わせることなく、患者の表情に現れるあらゆる変化から読み取ることができることなのである。」と記述していますが、このことは看護師だけでなく、「患者」を「お客様」という単語に入れ替えれば、我々ビジネスパーソンにも十分に当てはまる言葉だと考えさせられてしまいました。多くの示唆に富み、ビジネス書としても秀逸と言える本書は、この設立記念日(お陰さまで22周年となりました)にあらためて自分たちのサービスを見直す素晴らしいキッカケを与えてくれました。感謝です。
「看護覚え書」フロレンス・ナイチンゲール著

1995年、設立3年目。31歳。英国人のジュリアンと安旅館に泊まりながらの全国行脚。お金はなかったけど、楽しかったな笑。

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