タクシーの運転手さん



 先日、関西方面に出張した時、駅からタクシーに乗ったのですが、その時のタクシーの運転手さんのお話。

 なんでその話になったのか忘れてしまいましたが、その方、月に2回、自宅からクルマで15分ほどの場所にあるスナックに行くのを楽しみにしているとのこと、帰りはタクシーを呼んで帰宅していたのですが、彼は自分もタクシー運転手なので、このタクシー代がもったいない、何とかならないかとずっと考えていたそうです。そこで彼は一計をめぐらし、家の斜め前にある寿司屋に「太巻き(¥560/本)」3本の出前をスナックまで頼むことを思いついたそうです。最初、意味がわからなかったのですが、彼の解説によると太巻き1本はスナックのママにあげ、もう1本はマキちゃんに(スナックの女の子らしい)、そして残り1本は自分の奥さんのお土産にして、帰りは出前に来た寿司屋の軽自動車の隣りに乗っけてもらうことを思いついたというのです。この太巻き3本がちょうど帰りのタクシー代と同じだそうで、これでスナックのママもマキちゃんも寿司屋も、俺のかみさんまでみんなハッピーや! どや? というのです。

 実は話の途中でとっくに目的地の病院に到着していたのですが、話に引き込まれてしまった私は、タクシーから降りることができませんでした。

 コスト削減に向け、企業はあらゆる努力をしていますが、同時にみんなをハッピーにするという発想、大切なことを教えてもらいました。
 タクシーの運転手さんと握手して別れたのは、これが初めてです(笑)。

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