職場の感染対策

職場の感染対策

 職場でのクラスターも多く発生しています。ベストの対策は全員をテレワークにして出社させないことですが、我々の役割は現場の医療従事者をサポートすることなので、中々全員という訳にはいきません。

 我々の会社でもついに先日、陽性者が1人(派遣社員の内勤者)出てしまい、ちょっとパニクりました。ただ、日頃から職場の感染対策はコレでもかと言うほどやっているつもりなので、幸いなことに濃厚接触者も含めて、それ以上の陽性者が職場より出ることはありませんでした。
 
 我々が実際にオフィスで実施している感染対策をご参考までにシェアします。

オフィス内の基本原則は、手指衛生、環境衛生、ユニバーサルマスク、咳エチケット、3密回避です。コレは徹底しています。

それ以外の環境対策として、;

1)水際対策
「セイバー初号機」をエントランスに配備し、スタッフおよび来客者は全員、「検温」、「マスクの有無」、「手指消毒の有無」を自動でチェック、記録してます。セイバー初号機は3DカメラとWifiを装備し、バーチャル空間内で上記の3項目にエラーがあれば、総務部のPCにアラートが出る仕組みです。エラーが出た人はオフィスに入ることはできません。

セイバー初号機


2)体調確認
 マネージャは毎朝、部下全員とその家族の健康状況(メンタル含む)を直接話して、私に報告することになっています。部下とのコミュニケーションの機会も増え、ベタですが重要だと思っています。

3)換気
 オフィスはハメ殺しの窓だったので、大家さんと交渉して、開けられるように改修しました。3ヶ所を開放すると換気は劇的に改善します。内勤者の席もできるだけ分散させ、大型HEPAファンユニット・ディフェンドエアの大風量で循環、補助換気もしています。会議室には窓がないので、圧力差を測定し、風量を確認しながら、サーキュレーター、UV-HEPA補助換気ユニット・V-PAC(近日中に発売予定)を配置しています。

ハメ殺しだった窓をこのタイプに改修。上下が開くので換気効率が高い。

大風量HEPAファンユニット(補助換気用)

HEPA補助換気ユニット V-PAC



4)二酸化炭素濃度
 会議室も含めて、どの状況で二酸化炭素濃度が上がるかのデータをTSIエア・クオリティメーターで細かく取っています。コレから寒い時期に入るので、もし、窓の常時開放が困難であれば、データに応じて、窓の開閉時間や間隔を調整しようと思っています。

TSIエアクオリティメーター

5)湿度
 40%を目標に、加湿器を配置しています。上記で同時に湿度のデータも取っているので、配置場所も色々と試しています。経験的に大型の加湿器を設置するよりも、小型のモノを多く配置する方が部屋全体の加湿に有効のようです。写真の加湿器はアイリスオーヤマさんのですが、サーキュレーターが付いていて遠くまで加湿された空気が飛ぶので、天井の高い部屋には有効だと思います。ヒーター式でフィルターがなく、清掃も容易なので感染管理上もマル。

サーキュレータ付きの加湿器


6)環境衛生
 清掃は外部委託ですが、デスク周りや備品、スマホ等は各自が75%のアルコールワイプ(アクアワイプス)で定期的にワイプしてます。各自家庭用にも配布しているので、スタッフは手指衛生と共に習慣化しています。

75%エタノールのアクアワイプス
        
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         アクアワイプス

7)UV-C照射
 UVDI-360です(通称、サブロー)。コレは陽性者が出た場合のみですが、清掃後、オフィス内を隈なく照射しました。コンセントさえあれば、容易に移動しながら簡単な操作で強力に「環境表面」を消毒可能です。安心感がハンパないです。動画の紫外線ビームは窓越しに撮ってます。
UVDI-360 空間除菌ではなく、環境表面を強力に消毒します。

8)文化
 感染対策の仕事をしているので、スタッフは自分が感染してはならないとかなりの緊張感の中で仕事をしています。ゆえに多少、体調が悪くても言い出せない、コレくらいなら大丈夫と思ってしまうと大変なことになるので、スタッフへの定期メールで、この状況ではどんなに気を付けていても誰もが感染する恐れがある、感染は本人の過失ではないと、くどいぐらい言っています。実際に陽性者が出た時も、一番辛いのは本人と、復帰した時はまわりのスタッフが思いやりを持って迎えてくれてました。このことは予防策と同じくらい大事だと思っています。


 職場の感染対策で疑問のある方は、お気軽にご相談ください。この状況では完璧な感染対策など存在しませんが、ヒトの行動と環境を最適化すればリスクは最小にすることができると思っています。

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