IPS(Infection Prevention Society) 2015 感染予防学会 リバプール



IPS(Infection Prevention Society) 2015に参加するため、今、英国のリバプールにいます。
 今回のIPSでは環境衛生やCRE、C.ディフィシルに関する発表が目立ちましたが、個人的には「感染対策の費用対効果」に関する発表(Professor Nicholas Graves, Professor of Health Economics, Institute for Health & Biomedical Innovation, Queensland University of Technology, Australia)が刺さりました。医療費の削減はグローバルな課題。ただし、感染対策に投資しなければ、さらなる医療費の増大につながることは周知の事実。限られた財源の中で、それぞれの感染対策に必要な投資をどのように意思決定していけばいいのか。医療経済学の視点からの考察でした。非常に興味深い分野なので、またあらためてまとめてみたいと思います。

 そしてもう一つ興味深かったのが、「在宅・老健施設を含めた地域の感染管理(Infection control in Community Settings)」に関する分野の発表が多かったこと。
言うまでもなく、今後の日本における地域包括ケアにおいても感染予防の果たす役割は非常に大きく、今からすべきことは山ほどあるなとあらためて痛感。
 ちなみに今回、地域感染担当の行政の方とのミーティングの機会を持てたのですが、英国での地域感染対策では歯科、デンタル・クリニックの優先度も高く、ガイドラインに基づいたオーディット(監査)が義務付けられているとのこと。

IPS会長のHeather Loveday教授によるオープニングスピーチ。Loveday教授およびIPSボードとのミーティングも今回の出張の目的の一つでした。



IPS2015展示ブース。
約100社の感染予防関連企業が出展していました。
モレーンのパートナーであるGAMA Health Care社は今回のIPSのプラチナスポンサーとして 最大級のブースを展開。





ポスター発表会場。
今年の日本からの発表は3題でした。







IPS主催のガラ・ディナー。英国の国際学会らしく、
ドレスコードはブラック・タイです。





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