新年のご挨拶 2015年

 新年、明けましておめでとうございます。

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 この年末年始、東京は天候に恵まれ、私自身は特に遠出もせず、東京で穏やかな正月を家族と迎えました。もっとも娘は大晦日からほとんど家にいませんでしたが(笑)。

 2015年。例によって年末年始は会社の将来を一人であれよこれよと考えていました。昨年の12月の衆院解散・総選挙によりアベノミクスは信任されたカタチとなり、異次元の金融緩和による円安、それに続く株高によって景気は回復基調にあると評価されました。このブログではこれまで政治に関する発言は極力控えてきましたが、少し気になる状況なので、ここにちょっと記述します。
 アベノミクスが現時点で、劇的に大企業の業績や株価を回復させたことは評価すべきことですが、個人的にはこれは短期的なもので元々、貿易赤字の国であった日本が急激な円安により受ける「デメリット」は、一部の大企業(グローバル企業)が受けている「メリット」よりも長期的には遥かに大きいと感じています。我々医療機器業界も機器や材料の多くが輸入品で成り立っているため、少子高齢化で削減が急務の医療費も、その増大は避けられません。また、金融緩和による債務の積み増しは遠くない将来に大きなインフレを起こす可能性があり、子供たちにも深刻なツケを残すことになるのではと本気で心配しています。

 円安は今年も続き、130円くらいにはなるでしょう。原油安や米FRBの政策金利引き上げ、中韓との領土問題、新興国の構造改革等、海外と結びつきの深いモレーンとしても国内政策と世界経済から目が離せない1年となりそうです。
 新年早々、ちょっと暗いお話しをしてしまいました。ただ、この円安は医療業界にとっては逆風ですが、個人的にはむしろ、大きなチャンスだと捉えています。低価格だけが売りの既存のアイテムはこの円安の影響で価格を見直さざるを得ず、お客様があらためて冷静に採用製品の価値を見極め、取捨選択ができる絶好の機会が多く発生すると考えているからです。

 今年、我々モレーンは感染制御の市場で多くのイノベーションを起こす予定です。これまで当たり前と思われていた概念を根本的に転回させる製品を複数上市し、その製品をシステム化するためのアイテムを開発、他の製品群ともリンクさせ、感染予防のための新たな価値を創造していきます。団塊世代が後期高齢者となる2025年問題まであと10年。医療体制の変化、そして医療技術の革新的な進化に伴って、感染予防の在り方も地域や在宅を巻き込んで当然、大きな変化が求められます。その節目、スタートとなる2015年を今年もロケットスタートで発進したいと思います。我々モレーンの今後の動向にどうぞご期待下さい。

 本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

 草場恒樹
 謹賀新年 2015年1月

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