APIC 2013 ウィルス・ハンター

APIC 2013 DAY3, the final day...(最終日)

 毎年APICではClosing Keynote(閉会基調講演)に感染関連の世界的にも著名な方を招聘するのですが、今年はウィルス・ハンターとしても有名なDr. Nathan Wolfe(ネイサン・ウルフ:生物学者:Global Viral創設者、スタンフォード大学客員教授、TIME誌の「世界に最も影響を与えた100人」2011年選出)が登壇。

 彼の目的はHIVやSARS, ウエストナイル等のエピデミックや新型インフルエンザ等のパンデミックを引き起こした未知のウィルスをモニターし、流行を事前に防ぐためのグローバル早期警戒システムを構築すること。これらのウィルス感染症は基本的に動物(サル、鳥、豚など)から人間への感染から始まっている。
アフリカやアジアのジャングルの奥地では、日々の糧を得るために野生動物の狩猟が行われ、現地のハンターは日常的に野生動物の大量の血液に曝露しており、一旦ヒトへの感染が始まると現代の交通ネットワークにより瞬く間に世界中に拡散し、それを止めることはできない。
 Dr. Wolfeとそのグループは、ハンターたちに同行して獲物となるサル等の野生動物の血液サンプルを採取し、新たなウィルスの発見に取り組んでいる。種を越えて人間に感染する能力を獲得したウィルスとその宿主を早期に同定することができれば、予防策が講じ易くなる。

 ワークシャツとジーンズというラフな装いで歩きながら軽快なテンポでしゃべるDr. ネイサン・ウルフ。カッコ良かったです。まさにリアルTEDでした。
 あと10年若かったら、彼とともにアフリカのジャングルをウィルスを求めて駆け巡ってみたい...。

P.S. 著書の「The Viral Storm」のサイン会がAPIC Storeで1時間だけ行われたのを後で知りましたorz.

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