モレーンのイノベーション2018


今年の展示ブース。今年も最大規模で出展しました。

当社にとって最大のイベント、第33回日本環境感染学会総会・学術集会が終了しました。今年はグランドプリンスホテル新高輪、国際パミールで開催。日本全国から感染制御に関わる専門家が8,000人以上、集結しました。感染に関わる学会では世界最大級の規模となります。

今更で恐縮ですが、最大イベントとして個人的にも命を賭けてる学会なので(笑)、今年、展示発表したイノベイティブな新製品を、サマライズしますね。今年も準備期間も含めて極端な寝不足に陥ったイベントでしたが、大勢の仲間(失礼、お客様、同業者)にお会いできて本当にうれしかった、楽しかったです!


下記が今回の新製品。どれも世界初の製品となります。モレーンでは現在、異業種とのコラボレーションによるイノベーションを加速させています。業界関係者だけでなく、ご興味のある異業種の方もドンドン参加してくれるとうれしいです。色々なアイデアがあり、解決しなければならない課題が山積しています。


1)新防護服エンカプセル(エボラ・新型インフルエンザ対応)
昨年の発表からまだかまだかと言われていますが、実は、4世代ぐらい地味に進化しています。開発のKeyは、「脱ぐときに汚染されない、安全」「1人で簡単に脱げる」、「最大限の防御と快適性の両立」です。予想以上に奥が深く、やればやるほど新たな壁にぶつかり、かなりの苦戦も強いられていますが、初めての方でも簡単に安全に脱ぐことができるレベルに仕上がってきました。現在、快適性も備えた防御性能を第3者試験機関で国際基準に沿って検証試験を実施しているところですが、従来品に比べはるかに高い防御性能を実現しています。発売までもうしばらくお待ちください。
ブースではプレゼン&脱衣のデモンストレーションも実施し、大きな反響をいただきました。

フルフェイスの防護服。SFの宇宙服をモチーフにデザインしました。デザインだけでなく、防曇仕様で曇らず、視認性にもかなりこだわりました。
公的試験機関における粉塵防護試験(タイプ5)を実施。高い防御性能を実証しました。


2)マイクロベンチレーター付きN95レスピレーター AIR+
19gの超小型軽量ファンを搭載したN95マスクです。開発のKeyは「苦しくない、長時間装着できるN95」です。マスク内の湿熱およびCO2をマイクロファンで強制的に排気します。私の個人的な官能評価ですが、1時間以上装着してもなんともありません。TSI定量フィットテストでも社内比ですが男女共に過去最高の合格率を誇るフィット性を実現しています。また、世界で初めてマイクロファン付きのN95マスクで米国NIOSHの承認を得ました。4月1日より販売開始です。
N95レスピレーター マイクロファン付き

OSHA規格によるフィットテストでも全ての項目でフィットファクタ−200以上!
個人的にはこれまでで最高のフィットとなるN95となりました。

TSIポータカウントプロプラスIPによるフィットテスト 私ももちろん、自分で幾度もテストしています。自分で本当にいいと思うものしかご提案はしません。

片手の中に小さく収まるサイズのマイクロファン。もうPAPRはいらない?


3)手指衛生点数化・評価システム SCORE!(スコア!)
従来のブラックライトによる手洗いの評価をスマートフォン・アプリでスキャン、分析して点数化、クラウドにアップして管理もできるシステムです。開発のKeyは「手洗いの偏差値70を目指す」です。手洗いのレベルを定量的に本人および管理者が把握できるため、目標を持って手指衛生の質を向上させることができます。アルコールに蛍光剤を混ぜれば、0点を目指すという手指衛生評価も可能です。質を向上させれば、遵守率も向上するという人間工学的な仮説も検証していく予定です。

アプリのリリースまでもうしばらくお待ちください。

スマートフォンのカメラ機能を利用した手洗い評価測定アプリです。

ブース内プレゼン&デモンストレーションでは毎回、大きな人だかりができるほどの反響をいただきました。
測定データはクラウドにアップされ、他施設との比較やグループ内での比較等、管理者がスタッフの手指衛生のレベルを評価することが可能です。

モレーンには開発のためのエンジニア部隊はいませんが、デザイン思考を取り入れ、医療現場での課題を抽出し、その解決に向けた製品開発の仕組みがあります。今もいくつかのプロジェクトが他社との協業で並行して走っていますので、このブログを読んだ方で何か課題がある、またはこんな技術があると考えられている方がお気軽にお問い合わせください。医療の世界を今より良くするために一緒にコラボしましょう!


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