1,000台の意味

我々が総代理店をしているベッドパンウォッシャー「Ninjo(ニンジョウ)」の国内設置台数が累計で1,000台を超えた。
これを記念して、製造元のGetinge社のR. Karlsson社長がスウェーデンから来日、1,000台達成記念パーティーを先週、開催してくれた。

スタート当初、販売が低迷し、70台しか販売できなかった年、Karlson社長がお寿司を食べながら、1,000台売れたらお祝いしましょうと無邪気に
言いだし、「おいおい、簡単に言うなよ」とぼやいたり(心の中で)していたのだが、絶対にに達成してみせると意地になったのもこの日である。

正直その後、Karlson社長がこの件を憶えているか心配だったのだが、1,000台を超えた時点で日本法人の金子社長より、約束通りお祝いしましょうとの打診があり、
今回のパーティーと相成った。さすが、Karlson社長、男に二言はないのである。

パーティーでは2つのアワードがKarlson社長より授与された。The Best Sales Award(最優秀販売賞)は九州支社長の上河が最多の販売数で獲得。休暇で家族旅行中に
納入先病院のNinjoにトラブルが発生した際も、有無も言わさず現場に駆けつけた(家族と共に)という、徹底した顧客主義を貫く男である。
またもう一つのアワード、The Best support Award(最優秀サポート賞)は、技術部マネージャの鈴木が獲得。私自身、スタート当初はトラブル続きで
正直、撤退まで考えたこともあったが、私の泣き言をいともせず、問題をひとつずつ、粘り強く解決し、国内トップシェア、1,000台達成を支えた文字通り、影の立役者
である。スーさん(鈴木の愛称)の授賞式での涙、その苦労をみんなが知っているだけに、会場は感動の渦に包まれた。
2人にはクリスタルの盾と共に副賞として、「スウェーデン本社工場&病院視察旅行」が金子社長より贈られた。

パーティは盛大となり、スタッフ全員が達成感を共有できた素晴らしいひと時だったが、実はこの授賞式の最中、
この1,000台達成の先に何が起きているかに思いを馳せていた。

1,000台のベッドパンウォッシャーは何人の命を救うことができただろうか。医療関連感染(院内感染)予防は、感染経路に応じた様々な対策の弛まない努力によって初めて実現できるものだが、多剤耐性菌等との熾烈な戦いにベッドパンウォッシャーはなくてはならないモノとして定着したと自負している。1台が少なくとも1人を助けることができていると仮定すれば、1,000人の命を救えているかもしれない。売上が伸び、ビジネスが成長することはとても幸福なことだが、この充実感に勝るものはないのである。

P.S. 授賞式の後、ひとり充実感に浸っていた私に、Karlson社長が一言、「ところで、3,000台はいつ?」.... orz

コメント